この記事では、管理人がグラキリス播備に挑戦した記録を皆さんにシェアしたいと思います。
あくまで、管理人の播種のノウハウを記録したものです。先人たちの知恵を借りまくって自分なりにベターな(ベストではない)方法を探りました。これから実生、播種に挑戦する方の役に立てれば嬉しいです。
- 種子は信頼できる店(人)から買うべし
- 環境よりも種の鮮度、個体差が大事?
- グラキリスの播種は比較的成功しやすい
播種に必要な準備物とは?管理人が使用したもの
まずは、準備物です。管理人が使用した道具をご紹介します。
グラキリスの種
まずは播種の主役となるグラキリスの種子の購入です。どこから購入するかが播種を成功させる上で最も大きなウェイトを占めていると感じています。種子を購入する際は「実績・信用度」と「鮮度」を重視しましょう!
実績のある専門業者やショップから購入することで、粗悪な種子や品種の違う種の購入の可能性を下げれます。実は管理人も今回、グラキリスとして購入した種の中に別の品種が多く混ざっていました。その件については実体験をベースに以下の記事にまとめていますので参考にしてみてください。
メネデール
メネデールは、鉄分をベースにした植物活力剤です。種子をメネデール希釈液に浸けることで、発根・発芽を促進し、初期の生育をスムーズにする効果が期待できます。デリケートな発芽直後の苗にも使いやすく、播種だけでなくその後の葉水にも活用しています。
ベンレート水和剤
ベンレート水和剤は殺菌剤の一種です。あらかじめベンレートを混ぜた液に浸けておくことで、種子の腐敗やカビの発生を防ぎ、清潔な状態で発芽を待つことができます。
グラキリスの播種は、カビとの戦いです。カビる種は、どうやってもカビるとも言われていますが、その可能性を下げるためにもベンレートの使用をおすすめします。
コップ、キッチンペーパー、タッパーなどのフタ付き容器、ピンセット
種子をメネデール・ベンレートの希釈液に浸ける際にはコップを使用し、その後は濡らしたキッチンペーパーの上に種子を並べて管理しました。乾燥を防ぎながら適度な湿度を保つため、キッチンペーパーごとタッパーなどフタ付きの容器に入れて管理すると、発芽までの環境が安定しやすくなります。
また、種子はデリケートのため熱湯消毒をしたピンセットを使用して作業を行いました。これらの道具はすべて100均で購入しています。
鉢の腰水用のトレー
植え替え後の苗は、鉢の底から給水させる「腰水」で管理しています。トレーに水を張り、鉢を浸けておくことで、デリケートな根を傷めずに安定した水分を保つことができます。
プレステラ105
プレステラ105は、発芽した苗を植え替えるために使用するプラスチック鉢です。側面にスリット(切り込み)が入っており通気性に優れているため実生でよく使われています。管理人は、1つのポットに4個くらいを目安に植え付けています。
ただし、鉢は、プラ鉢ではなく、育苗ポッドや他のプラ鉢でも代用可能です。多くの方が、プレステラ105を使用していたため管理人も習ってプレステラ105を使用しました。
土
用土は、上部に硬質赤玉土の極小粒、下部に市販の塊根植物用培養土を使用しました。基本的には、赤玉土をメインに使っている方が多い印象です。
土については、手順の項目で詳しく説明します。
育成ライト(ブリム 45W パネル式)
発芽後は、いきなり屋外に出さずに室内での管理がおすすめです。その際には、育成ライトを使用して安定した光量を届けましょう。管理人は、BRIMのパネル式LEDライト45Wを使用しました。価格も安く、45Wなのでラーニングコストも安いのでおすすめです。
以上が準備物です。では実際の手順をみていきましょう
手順1.種子をメネデールとベンレートに12時間つける


種子を、メネデール(100倍希釈)とベンレート水和剤(2000倍希釈)につけます。ベンレートが1袋0.5gの小分けになっているため2000倍希釈では水1リットル必要な計算になります。メネデールもコップ1杯で10mlのため、1リットルの水でちょうど100倍希釈になります。
水1リットルにメネデールをキャップ1杯。ベントレート小分け一袋入れればOK!
浸水時間は、12時間つけました。人によっては8〜24時間つけている方もいましたが、多くの方が12時間でされていたのでそのくらいがベターな印象です。


管理人は、コップでつけましたが何でも大丈夫です。少ない数であればペットボトルのキャップでされている方もいました。
手順2.濡らしたキッチンペーパーの上で管理する


12時間浸けたら種子をピンセットなどで優しく取り出し、手順1のメネデールとベンレート水和剤の希釈水の余りを濡らしたキッチンペーパーの上に並べます。キッチンペーパーの上ではなく、直接土に植える方もいます。以下に管理人が考えるメリット、デメリットを挙げてみます。


観察しやすい点から管理人は、キッチンペーパーで行いましたが好みで選んでみてください
乾燥しないよう蓋付きの容器を用意し、霧吹きなどで適度に湿らせながら発根・発芽を待ちます。ラップなどで乾燥を防いている方もいました。


密閉した管理している方もいましたが、管理人は発芽には酸素も必要と考え、蓋を少し開けて管理しました。以下が管理人の考えです。
水分:種子が吸水して発芽スイッチが入る
適温:発芽に必要な酵素反応が進む
酸素:呼吸によるエネルギー生産に必要
ただし、カビも酸素大好きなので難しいところです
この時が播種の一番楽しい時間です。今回は3日後までは動きがなく、4日後から一気に発芽していましました。


発芽していく一方で、カビのでる種子も。


カビを増やしやすい条件では「高温+高湿度+有機物+換気不足」です。カビの種をみつけたら素早く取り除きましょう。ちなみに一度カビがでた種は再度、希釈水につけても発芽は難しいようです。
10日待って動きのない芽は、手順1からやり直して発芽を促します
手順3.発芽したらプレステラ105に植え替える


根や芽が出てきたら、プレステラ105へ植え替えます。使用する前にポットと用土には、熱湯をかけて消毒をしました。
ポットや用土に付着・混入している可能性のある微生物や害虫のリスクを抑え、発根直後の苗をできるだけ清潔な環境で管理するためです。熱湯消毒はしない派の方もいましたが、手間も少ないですし、やらないよりはやったほうがいいかなという感覚です。
1つのポットには、4個程度を目安に植え付けています。
少し穴を掘り芽を下に置くことで潜りやすくしました
用土は、表面に硬質赤玉土の極小粒、その下に通常サイズの塊根植物用培養土という構成にしました。
表面の極小粒は、発芽直後の苗をしっかり固定し、芽が倒れにくくするために使用しています。必ず硬派のものを選んで芽を安定させましょう。
一方、根が伸びていく下部には通常サイズの粒を使用し、粒子間の空隙を確保しています。根の伸長・分岐には十分な空気があることも重要です。そのため、表面と根域で粒径を使い分け、苗を安定させながら、根が伸びやすい環境をつくることを意識しています。
また、下部に通常サイズの土を入れることで根が土にあたり、分岐してしっかり根を張ってくれるという記事もあり納得させられました。本当に先人の方々の知恵、知識に感謝です。
1ヶ月は、常に腰水で管理し、水を切らさないように注意しましょう。
発芽時期について
今回管理人は、4月後半から播種に挑戦しました。グラキリスの播種は、25〜30℃程度の暖かい環境で行うと発芽しやすくなります。
また、4月後半に播種することで、春から秋までの生育期間をできるだけ長く確保できることも理由のひとつです。グラキリスは発芽して終わりではありません。その後の生育期間で、できるだけしっかりと根を張り、塊根を充実させておきたいと考えました。
実生苗にとって、最初の冬越しは大きなイベントです。まだ苗の小さい状態で厳しい冬を迎えるよりも、暖かい時期にできるだけ成長させ、少しでも充実した状態で冬を迎えさせたいと考えています。
ただし、今年の夏は気温が高く、暑さにやられた株もあったため、来年は3月の終わりからの播種を計画しています。
早めの播種で夏を乗り越えれる体力をつけさせる狙いがあります
まとめ


今回の最終的な発芽率は92%でした。播種にあたり多くの方の発信を参考にさせていただき、自分なりに咀嚼して「いいとこ取り」をした内容になっています。
もちろん、環境も大切ですが、グラキリスの播種では、種のポテンシャル(鮮度)が最も重要な気がします。(こんなことを言ったら元も子もないですが・・・)
私たちにできることは発芽の可能性を少しでも上げることでしょうか
もちろん、今回の方法がベストとは限りません。播種にはさまざまな方法があり、種子の状態や環境によっても結果は変わります。それでも、この記事が、これからグラキリスの実生に挑戦する方の参考になれば嬉しいです。

